Panel Discussion:サイバーセキュリティ人材育成と戦略的イニシアティブへの国際的アプローチ
DAY 2
16:50-
17:50
このパネルディスカッションでは、日本、英国、欧州、米国の代表者が一堂に会し、サイバーセキュリティ分野における若手人材の育成と多様性の推進に向けた取り組みについて議論します。各国の具体的な取り組みや成果を紹介するとともに、国境を越えた協力の重要性や、こうした取り組みを通じて形成されたネットワークの重要性について考察していきます。さらに、サイバーセキュリティ分野において多様で優秀な人材を育成する効果的な方法をはじめ、今後の課題と可能性についても議論していきます。
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Location :
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Track 1(HALL B)
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Category :
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Panel Discussion
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Speakers
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Ioannis Agrafiotis
ヤニス・アグラフィオティス
欧州連合サイバーセキュリティ機関(ENISA)のキャパシティビルディングの専門家。現在、欧州および国際的な課題に重点を置き、Capture-the-Flagチャレンジの企画を担当している。オックスフォード大学に所属し、コンピューターサイエンス学部でサイバーセキュリティの上級研究員を務める。学術界では、キャパシティビルディング、サイバー領域におけるリスク分析とレジリエンス、サイバー保険、内部および外部の脅威に対する異常検知に関する研究を行うさまざまなプロジェクトに参加している。ヤニスは、ウォーリック大学で工学の博士課程を修了(2012年、EPSRCの資金援助による)。また、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス・アンド・ポリティカルサイエンスで情報システムの分析・設計・管理の修士号(2008年)、ギリシャのマケドニア大学で応用情報学の学士号(2006年)を取得している。
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Lucy Hindmarsh
ルーシー・ヒンドマーシュ
ルーシー・ヒンドマーシュ氏は、英国科学・イノベーション・技術省のサイバー局(DSIT)で若者向けサイバースキル育成を担当するシニア政策アドバイザーです。英国のサイバー分野における持続可能で多様性のある人材育成パイプラインの構築や、コンピュータ関連資格の取得促進に注力しています。ルーシー氏は、「CyberFirstプログラム」や「UK Cyber Team Competition」といった政府主導の取り組みに携わっており、これらの活動は英国全土の若者に新たな機会を提供し、すべての人が新技術の恩恵を享受できるようにするという政府の目標において重要な役割を果たしています。
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Jessica Gulick
ジェシカ・ギュリック
ジェシカ・ガリックは、25年以上のエンジニアリングとサイバーセキュリティの経験を持つ認知された実務家であり、思想的リーダーです。サイバーセキュリティチームの指導や、国家サイバースタンダードの著者として貢献してきました。また、バージニア工科大学のMBA修了生であり、ITおよびサイバー関連企業を立ち上げ、成長させた起業家でもあります。
現在は、サイバーゲームを通じてサイバーセキュリティの人材問題に取り組むことに注力しています。2019年には、ゲームや壮大なイベントを通じて重要な取り組みへの資金調達を目指す社会的影響イニシアチブ「PlayCyber」を設立しました。2021年には、米国政府の「国家サイバーセキュリティ教育イニシアチブ(NICE)」プログラムと協力し、U.S. Cyber Gamesを設立。多様性のあるサイバーコミュニティの構築を推進し、サイバースキルの加速と次世代の労働力へのインスピレーションを与える取り組みをリードしています。
また、Women’s Society of Cyberjutsuの理事を8年間務め、現在はベイパス大学のサイバーセキュリティ教育委員会のメンバーでもあります。 -
Asuka Nakajima
中島 明日香
サイバーセキュリティ研究者・技術者。 2013年に慶應義塾大学環境情報学部卒業後、日本電信電話株式会社(NTT)に入社し、約10年間ソフトウェアセキュリティの研究開発に従事。研究成果を「BlackHat」や「ACM AsiaCCS」といった国際会議で発表する。2022年にElasticに入社。現在はシニアセキュリティリサーチエンジニアとしてエンドポイントセキュリティの研究開発を主に担当する。女性セキュリティ技術者のコミュニティ「CTF for GIRLS」の発起人であり、Black Hat AsiaおよびBlack Hat USAのReview Board(査読委員)を務める。第十五回情報セキュリティ文化賞受賞。サイバーセキュリティに関する総務大臣奨励賞個人受賞。著書に『サイバー攻撃』(講談社、2018)『入門セキュリティコンテスト』(技術評論社、2022)がある。