Program

/

CODE BLUE 2026

Time Table

AgentShield:Linuxカーネルにおける暴走AIエージェントの封じ込め

DAY 1

17:00-17:40

ステージ上で、実際のコンテナ内で動作するAIエージェントがLLMのAPIキーを外部に持ち出そう(窃取しよう)と試み、わずか数秒で成功する。 ここでAgentShieldを有効にし、同じタスクを実行する。すると、3つのレイヤーが同時に介入する。まずカーネルレベルのチェックが不審なプロセスを一時停止し、ネットワークレイヤーのチェックが外部への接続を拒否し、さらにTLSレイヤーのすり替えによって本物のAPIキーが「ファントム(偽の)キー」に置き換えられる。エージェントは自身が成功したと信じ込むが、本物のキーがホストの外に出ることは決してない。 ダッシュボードにはリアルタイムの因果関係チェーン(Causal Chain)が表示され、すべてのカーネルイベントが、それを引き起こしたLLMのプロンプトやツール呼び出しと紐付けられる。オペレーターが「Deny(拒否)」をクリックすると、その旨が型定義されたツールエラーとしてエージェントにそのまま返される。 デモでは、その後各レイヤーを1つずつ無効化して何がすり抜けてしまうのかを示し、さらにデーモンを強制終了させてホストが安全に稼働し続けることを実演する。 受講者は、ツールを使用するあらゆるAIエージェントをLinuxカーネルの内部から「可観測(オブザーバブル)」かつ「封じ込め可能(コンテナブル)」にするための、具体的な設計パターンを持ち帰ることができる。

  • Location :

    • Track 3(Room 3)

  • Category :

    • Bluebox

  • Share :

Speakers

  • ウェイシャオ・ジー の写真

    Weixiao JI

    ウェイシャオ・ジー

    ウェイシャオ・ジーは、北京にあるLenovoのGlobal Security Labで、Security Research and Innovation Teamに所属するセキュリティエンジニアです。Linuxカーネルのオブザーバビリティ(可観測性)とランタイム保護に取り組んでいます。

    自律型AIエージェントの動作を可視化し、制御可能にするeBPFベースのシステム「AgentShield」の開発者です。AgentShieldは、カーネルレベルで直接セキュリティ境界を適用することで、AIエージェントの動作を監視・制限できるようにします。

    また、Black Hat Asia 2024 Arsenalで発表された「Efidrill — Automated Hunting UEFI Firmware Vulnerability through Data-Flow Analysis」(https://www.blackhat.com/asia-24/arsenal/schedule/#efidrill-automated-hunting-uefi-firmware-vulnerability-through-data-flow-analysis-36764)の共同開発者でもあります。Efidrillは、UEFIファームウェアのデータフロー解析を行う初のオープンソースIDAプラグインであり、Asus、Intel、Dellのプラットフォームにおいて複数の脆弱性を発見しました(https://github.com/cc-crack/efidrill)。

    現在の研究では、ツールを利用するLLMエージェントによって新たに生じる攻撃対象領域に対し、eBPF、LSMフック、認証情報の分離といった技術を適用することに注力しています。

  • チンジャー・ジャン の写真

    Qingzhe Jiang

    チンジャー・ジャン

    サイバーセキュリティ分野で10年以上の経験を持つセキュリティリサーチャーです。現在はLenovoでシニアマネージャーを務めるとともに、Security Research and Innovation部門の責任者を務めています。

    主な研究分野は、AIエージェントおよび大規模言語モデル(LLM)のセキュリティ、脆弱性の自動発見、IoT機器やPCのファームウェアセキュリティです。また、複数の商用APT検知エンジンの開発にも貢献してきました。

  • Leandro Li の写真

    Leandro Li

    Leandro Li

    サイバーセキュリティ分野で豊富な経験を持つエンジニアであり、サイバー脅威への防御とAIセキュリティを専門としています。これまでにQihoo 360やTencentで中核的な技術職を歴任してきました。

    現在はLenovo Global Security Labに所属し、生成AIのリスク評価、大規模言語モデル(LLM)のセキュリティガバナンス、グローバルなサイバーセキュリティ能力の強化に取り組んでいます。豊富な実務経験を活かし、新たに出現するAIセキュリティリスクに対する実践的な対策を研究しています。